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血管内治療(カテーテル治療)

慶應義塾大学医学部外科(一般・消化器外科) 血管班

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血管内治療について

当科では、治療の低侵襲化を目標に、今まで外科的手術でしか成し得なかったことを外科的手術以外の方法を用いて達成するために、様々な取り組みを行っております。以下に当科が特に取り組んでいる治療を説明します。

閉塞性動脈硬化症に対する血管内治療(カテーテル治療)

閉塞性動脈硬化症に対する治療の1番の目的は閉塞性動脈硬化症のために血流が低下した部位に対する血流の回復です。 今までは外科的バイパス手術により血流を回復しておりましたが、近年はカテーテルを用いた血管内治療の発達が著しく、今までは外科的バイパス手術のため全身麻酔が必要であったのに対し、局所麻酔で治療を行うことが可能となり、患者さんに対してやさしい治療として普及してきております。

具体的には動脈硬化のために狭くなった病変部に、ガイドワイヤーという特殊なワイヤーを通し、それを介して病変部にバルーンカテーテル(風船)を送り込み、病変部を直接内側から膨らませます。

  • 1)血管の狭くなった部分にバルーンカテーテルを挿入。
  • 2)バルーンカテーテルを拡張して血管を押し広げる。
  • 3)血管は拡張したままとなる。

また最近では、風船で病変部を膨らませた後などに、「ステント」という特殊な金属のつっかえ棒を内側に置き、更に成績が向上しています。

このように閉塞性動脈硬化症に対する血管内治療は、患者さんに対するやさしい治療として爆発的に普及してきておりますが、残念ながら現段階では全ての患者さんに適応することはできません。無理にこの治療を行うことにより様々なトラブルが生じることが報告されており、場合によっては不必要な下肢の切断に至ることもあります。

これらの不必要なトラブルを避けるためには、外科的バイパス手術と血管内治療それぞれの長所と短所をよく理解し、患者さんの状態と病変部の解剖および性状をしっかりと把握したうえで、治療のプランを立てることが必要です。


「ステント」動画

当科では、血管外科の専門医が外科的バイパス術と血管内治療の両方を行っており、各々の患者さんに見合った適切な治療法を提供することを目指しています。

※動画が正常に再生できない場合はWindows Media Playerを最新のバージョンにアップデートして下さい。
※FirefoxでWMVを再生するにはアドオンのWindows Media Playerプラグインが必要です。

腹部大動脈瘤に対するステントグラフト

腹部大動脈瘤は一旦破裂してしまうと死に至ることが多い非常に危険な病気です。今まではこの破裂の予防のために、お腹を切って腹部大動脈瘤を人工血管に取り換える手術が行われてきましたが、2007年4月から日本でもステントグラフトを用いた治療が可能となりました。 ステントグラフトとはステントといわれる特殊な金属のつっかえ棒に人工血管を巻きつけたもので、これにより、お腹を切らずにカテーテルを用いて血管の内側から腹部大動脈瘤を治療することができるようになり、非常に患者さんの負担が減りました。今まで全身状態が悪く、治療が難しいと考えられていたような患者さんでも治療を行うことができるようになってきています。 現在日本では3種類のステントグラフトが使用可能となっており、患者さんに優しい治療として普及してきております。


大動脈の解剖図   大動脈の解剖図   ステントグラフト留置後の模式図

残念ながら腹部大動脈瘤の形や部位などの問題で、全ての患者さんに適応となるわけではありません。 当科ではステントグラフト実施基準管理委員会認定の指導医が在籍しており、患者さんの状態と病変部の形や部位をしっかりと把握した上で、最適な治療を提供しております。

  • ステントグラフト
    開腹手術後の創
  • ステントグラフト
    ステントグラフト手術後の創
  • ステントグラフト
    ステントグラフト手術前
  • ステントグラフト
    ステントグラフト手術後

【ステントグラフト手術の流れ】
 

1)最初の血管撮影。
 

2)シース(特殊な筒)を入れて、その中にステントグラフトを挿入。

3)血管撮影して、位置を合わせて、ステントグラフトを展開。

4)反対側も同様に、ステントグラフトを展開。

5)内側から風船でステントグラフトを固定する。

6)出来上がり。
 



尾原秀明講師による解説がついた
「ステントグラフト治療」の手術動画を掲載しております。
是非ご覧になってください。

Macintoshを使用している方で、動画視聴をご希望される方は、
下記のサイトからフリーソフトをダウンロードしてください。


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